結ぶ~思い出の手紙から~

あと、ご当地キャラクターであるみどり色のクマが描かれていた。

リンゴの被り物をしている愛嬌のあるクマだったので、自分用のお土産としてそのクマのプチタオルを買った。

ハガキに描かれている絵よりも大事なのは私が書いた内容だけど……もう唯月くんは読んだかな?

やっぱり思い出すだけで、恥ずかしくなる。

そのとき、マナーモードにしていたスマホが揺れる。もしかして!

届いたメッセージは唯月くんからのものだった。


『今日届いて、今読んだよ。そっちも届いたかな?
実里ちゃんの気持ちがヤバイくらいうれしい。
ありがとう!また手紙書くね!』


嬉しいと思ってくれたんだ。良かった!

私のところにも届いたこと、唯月くんの気持ちが同じで嬉しかったと返信する。

ハガキの最後に書いた一文を思い出し、唯月くんからの『好きです』に重ねる。

過去の手紙が今の想いに結んでくれたことを心から喜び、またいつか絶対に会えることを願って。


『今日一緒にいて、自分の気持ちに気付きました。唯月くん、大好きです。』


ーendー