結ぶ~思い出の手紙から~

『今日は会えて、本当によかった。
実里ちゃんとちゃんと話が出来るか不安だったけど、楽しく話せてよかった。
実里ちゃんも同じように楽しいと思ってくれているといいな。
また会える日を願っています。
実里ちゃん、好きです。 唯月』


「えっ? ええっ!」


短い文面だけど、最後の『好きです』にビックリしてしまい、持っていたハガキを強く握ってしまう。端がグニャリと曲がる。

いけない、折れちゃう。

机の上に置いて、曲がった部分を伸ばすように何度もさするけど、私の目は『好きです』の文字から離れない。

どうしよう。

唯月くんも同じことを書いていたなんて!

私は動揺しながらも唯月くんへ書いたハガキを思い出す。こんなこと書いて引かれたらどうしようかと悩んだけど、書いてしまったものは消さないと思い、覚悟を決めて投函した。

私が選んだ絵ハガキも同じように北陸新幹線が描かれているものだった。唯月くんが喜んでくれるかなと考えて選んだ。