結ぶ~思い出の手紙から~

カフェを出て、近くにあった郵便局で切手を貼って投函。


「明後日には届くかな」


「そうだね。届いたら、LINEするね」


「うん、また手紙も書くね」


駅の改札を通って、別々のホームに行く。ここで別れなくてはならないのが悲しい。

短くても楽しい時間だったから、いつでも会える距離ではないことを実感して、本当に悲しくなる。


「実里ちゃん、また会おうね」


「また会えるかな?」


「うん、絶対会えるよ。実里ちゃんが会いたいと思ってくれるなら」


「また会いたい。唯月くんも会いたい?」


私だけが一方的に会いたいと思うだけでは会えない。お互いの気持ちが同じでなくては会うことは出来ない。

向かい合っていた唯月くんは優しく笑って、一歩私に近付いた。近くなる距離に心臓が早くなる。


「もちろん会いたいよ。出来ることなら毎日会いたいくらい。今日一緒にいてほんとに楽しかった。だから、絶対に会おう」