JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜

結局、お金は駐車場代に充てて欲しいと押し切られ…

代わりに、炊事と洗濯を分担する事になった。



「掃除はいいの?」

この綺麗な部屋を保つのは大変そうだけど。


「うん、俺がする。
美意識を高めるために、普段から綺麗にするクセ付けときたいから」


「…仕事熱心ね」


そんな響がサボりたかったとは思えなくて…
早上がりさせてしまった事を、改めて申し訳なく思った。


「まぁ、カリスマ美容師だし?」

なのに明るく切り返される。


「え、そーなの?」


「うん、うちの系列店の中で」


「……そう」


「ふはっ!
突っ込まれないと逆に切ないねっ」

そう柔らかく吹き出す響の笑顔は、やっぱり哀愁が滲んでて…

どこか落ち着く。



「そうだ、憧子さんの髪もやってあげるよ?
ちょっと手を加えただけで見違えるよ?」

そう言って、私の髪に指を通す。


「伸び放題ってはっきり言えば?」


「うん、長いよねっ。
でも長いのすごく似合ってる」

短いのを見てないくせに、何基準で似合ってるんだろう…