JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜

だけど、どんなに思わせぶりな言動があっても…

私はちひろさんの身代わりでしかなくて。




ある日、何かの感覚で目を覚ますと…


私の手を取って、指先にキスしてる響が映り込む。

瞬間、バチッと目が合って。


「あっ…
ごめんっ起こしたっ?」


「ううんっ…
いま、何時っ?」


2人して動揺しながら…

私の心臓はありえないほど早鐘を打っていた。


なんで、そんな事を…
そんな愛しそうに…

そう頭に巡って、ハッとする。


眠ってれば、私のパーソナリティはほとんど封じられ…
このビジュアルだけが残って、ちひろさんに1番近い状態になる。


気付いた途端、膨らんでた胸が一気に握り潰されて。

思わず眉をひそめて、唇を軽く噛みしめた。



「…ごめん。

引いたよねっ」

その謝罪はコピー扱いした事を認めたようなもので…


「謝らないでっ。
私は別に気にしてないから…」

でもほんとは、すごく切ない。


ー「たぶんこの先も、千景以外愛せないんじゃないかなって」ー

響の言葉を思い出す。



少しでいい…

私も響の、愛が欲しい。