JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜

すごく疲れてるだろうし、かなりお腹も空いてるはずなのに…

その時の私は、響を気遣うどころじゃなくて。


「なに見てたの?」


「……幸せ」


そう答えて、さっきから眺めてるサプライズビデオを再生した。




それは、プロポーズにイエスの返事をするために訪れた、Jホテルの一室で。


『えっ……』

緊張してた私は、部屋に入るなり言葉を失くして…

一真がビデオを向けてるにもかかわらず、後ずさって部屋番号を確かめる。


それもそのはず。


『ははっ!
驚いたっ!?』


『…

信じらんない…
これっ、どーしたのっ?』


『今朝出張から帰って来て、今日は代休だったからさっ…

朝から頑張ってみましたっ!』

私を映してたビデオが、そう室内に向けられる。


そこには…
目を見張るほどに、バルーンアートされた空間。


床に敷き詰められたものや、ヘリウムガスで浮かせたもの…
壁やカーテンに貼り付けられてるものも。

天井から紐で吊るされたものには、2人で撮った記念写真がくっつけられてて。

大きなベッドにはLet’s get marriedのアルファベットバルーンが置かれてた。