JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜

さらに、タクシーの中では沈黙で…

どうしようと、徐々に不安が煽られる。




「ねぇ響…」

マンションに着いて呼び掛けるも。


「んっ?」と優しい顔を向けてはくれるのに…
やっぱり目は合わされない。


「ねえってばっ」

それを打破するように呼び重ねると。


ゆっくりとその瞳が私を捉えて…



いきなり、不意打ちのキス。



「っっ…!」

心臓が、思い切り弾けた。


そのまま唇を優しく愛撫されて…

いつもされてる事なのに、胸がやたらと音を立てる。




「…こんなとこで、ごめん。
我慢してたんだけど、憧子さん見たら…」

唇をほどいて、バツが悪そうに呟く響。


それって…
キスを我慢するために、目を合わせてくれなかったって事?

それに、キスしてくれたって事は…
怒ってないって事?


なんだかホッとして…

エレベーターの呼びボタンを押してる響に、思わず寄り添うと。


途端。

それに触発されたかのように、振り向いたその人から再び唇を重ねられる。