起き上がり、ベットに腰掛け


足を持ち上げる。


……片方だけ、やっぱ細い。


なんか、変だなぁ……。


そうは思ったけど。


別に、なんともないか。


私は全然気にしていなかったのだ。



-------❁ ❁ ❁-------



「おはよ!梨花。」


「うん……おはよぉ。」


朝。いつものように
ハルくんが家の前まで来てくれて。


一緒に学校へ。


「梨花?なんか元気ない?」


…ハルくん、心配してくれてる?


美奈とのいざこざがまだモヤモヤしてるんだよなぁ


「ううん、ちょっと妹とケンカしちゃってさ。」


アハハ、と笑ってみせる私に


「そっか。元気出しなよ。」


優しく笑って頭を撫でてくれる
ハルくん。


随分前にハルくんは、
女と遊びで付き合ってる最低男だって噂があったけど


そんな訳、ないよね?


だってハルくんは、
こんなにも、私を好きでいてくれる。


これからも、ずっと一緒だよね……?


聞くのは恥ずかしいから、心の中でハルくんに語りかける。


いろんな話をしながら歩く。


こんな日常が、わたしの宝物だ。



「わっ!?」


赤信号の横断歩道に差し掛かり、
足を止めようとした時だった。


足が絡まり、前のめりになった。


「おっと。」


ハルくんに支えられ、転ばずに済んだけど……。


「……また…?」


昨日も、似たようなことがあった。


「梨花?危ないなぁ。しっかりね。」


ハルくんが心配そうに私を抱きしめる。
人前なんて、気にせずに。


「っ……う、うん。」

わ……。
彼の温もり、におい。


鼓動が自然と早くなる。


もう………


ドキドキで心配も吹っ飛んじゃうんだから不思議だよ。