「…ん?」


家に帰宅し、リビングで
着替えていた私。


その時、ふと違和感を感じた。


あれ……?



なんか、足が片方だけ痩せているような……。


鏡に立って見てみると、
やっぱりちょっと左足が右足より細い。


片方だけ痩せる事なんてあるんだ…。


「梨花?どうしたの?」


お母さんに声を掛けられた私は、


「ううん!なんでもない!」


そう言って自分の部屋のある二階に戻ろうとした。


その時。


「ただいま。」


ガチャ。と玄関の戸を開けて
帰って来たのは


「お帰りなさい、美奈。」


私の妹、新崎美奈(にいざき みな)。


でも、私とは性格が真反対なんだよね……。


「美奈。学校どうだった?」


お母さんの問いかけに


「うるさいな。ほっといて。」


と、ぶっきらぼうに返し、私の横を擦り抜け、二階に上がって行ってしまった。


美奈……またスカート短くなってる。


中学2年の美奈。


小学校の時、
美奈と私とお母さんは
いつも一緒だった。


でも、中学に入って変わっちゃった。


美奈はマニキュアをつけていったり、スカートを凄く短くしたりなど
校則違反を繰り返すようになった。


そのたんびに私達も学校に呼ばれた。


『申し訳ありません…!』


校長先生に
何度も頭を下げるお母さんを見るのは


私だって良い気分ではなかった。


私達には


お父さんが居ない。


私が3歳の頃、交通事故で亡くなった。


幼かったから、お父さんの顔はわからないけど、それでも何故か悲しくて。


それから、お母さんが女手1つで育ててくれた。


私は、お母さんにいつか最高の親孝行をする事を目標にしている。


でも、美奈は。


最近はお母さんと会話すらしていない。