「おい」
低い声が後ろから聞こえてきて、三人同時に足を止めて振り返った。
「ぜ...零さん!!」
「朝日、なにかあったら『叫べ』って言っただろ?」
目に映る零さんの姿に、ホッとして腕で涙を拭く。
「ああん?誰だテメェー」
「このお嬢さんの知り合い?」
ナンパ男2人組が零さんを睨む。
けど、零さんはその睨みすら視界に入れない。
零さんの目に映ってるのは私の方だ。
「...お前らその女離してさっさと消えろ」
「はあ?なにカッコつけてんの〜?」
「正義のヒーロー気取りですか〜?」
「...」
煽るナンパ男達に零さんが目の前に無言で立って
ーーーーバキッ!!
重なる鈍い音を二つ同時に鳴らし、一瞬で男二人が同時に勢いよく滑るように地面に倒れこんだ。
「...っ!!」
「ぐっ...!!」
「粋がるのもいいが、粋がる相手間違えてんじゃねーぞ?」


