「ぎゃあぁあああ!!零さん!!8時30分です!!」
「だろーな。家出るとき8時25分だったぞ? 飛ばすからしっかり掴まってろよ」
「分かってたなら早く言ってくださいよ!!」
「お前一人暮らしなら時間の管理ぐらい自分でやれよ」
「...」
ごもっともすぎて何も言い返せず。
走り出すバイクに零さんのお腹に手を回し、零さんがこんなにも意地悪だったとは知らなかったと拗ねる様に後ろで頬を膨らませていた。
零さんが急いでくれたおかげで早く着いた学校の校門前。
チラチラと登校中の生徒達に見られてあきらかに目立っている事がわかる。
私じゃなくて、零さんが。
「零さん!ありがとうございました」
「帰りも呼べ、迎えに来るから」
「えっ!?帰りまで...本当にいいんですか?」
「今日は仕事も休みだしな。お前の連絡先教えろ」
「えーっとですね...」
ヘルメットを返すと同時に、スマホを取り出してお互いの連絡先を交換した。
ついでに家の合鍵も零さんに渡しておいた。
2人の繋がりが増えていってニヤニヤしてしまう私に
「じゃあな」と、さっさと校門前から去っていく零さんがかっこよすぎて辛い。


