「...うっ...兎恋って...」
「ああん?...へぇー...お前みたいなガキでも"兎恋"知ってるんだな?」
「...名前だけ」
今日、マッサーとマッサーの友達がよく口にしていたから名前だけは分かる。
すっごく気になってた兎恋の存在がまさか...
「俺は兎恋1代目総長に仕える幹部、鬼口(きくち)だ!覚えておけよ」
暴走族だったなんて。
零さん探しに、やっとここまで辿り着いてこれだ。
最初っから最後まで色んな事が起きすぎて頭がゴチャゴチャになってくる。
「つか、早く零だせよ。
こっちは総長の命令で動いてんだ、あんまり時間かけると俺が怒られるんだよ」
「それはあなた達個人の都合でしょ?
いい加減店に来ないでください。営業妨害ですよ?」
「ちっ。めんどくせー店員だなお前。さすが零の友達だな〜」
「めんどくさいのはあなた達です。もし帰らないなら...」
ピリッとさっきの優しい店員さんとは違って
一瞬にして雰囲気が変わる。
そんな店員さんを煽る様に、鬼口と言う男は鼻で笑って
「帰らなかったら...どうすんだよ?」と煽った。
すると
ーーーーバシャッと静かな音が聞こえて、鬼口の頭から特攻服にかけてポタポタと水が濡らす。
店員さんが持っているグラス。
それを見て鬼口がキレ始めた。


