大きな怒鳴り声は道を通る通行人を怖がらせた。
この人は何を言っているの...?
"普通"ってなに?
確かに私はあなた達からして見れば
髪も染めてなければ、両親亡くしてもグレないでちゃんと学校行ってる普通の子だよ!!
でも...でもね
「...零さんだって...」
「ああん?」
「零さんだって普通の人だもん!!」
金髪さんに向かってそう叫んだ時
後ろにいる金髪さんの仲間達もこっちへとやってくる。
あぁ、もしかして私
今からボコボコにされちゃうのかな...?
我ながら馬鹿だと思う。
不良相手に生意気に言い返しちゃってさ...
でも私は間違った事は言ってない。
確かに零さんは出会ったその日から危ないオーラプンプン漂わせてたし
私の家の前で怪我しては意識ないまま倒れてるし。
そんな事って普通に生きてたら絶対起きない事だよ。
でもそんな普通じゃない零さんと
周りから見たら普通の私が出会ってしまった時点で、私の世界はどんどん普通じゃなくなってくるんだ。
呑み込まれる彼の世界へ自ら足を踏み入れたいと思った。
そんな危険な世界へと自分から進んで向かっていく理由は結構単純なものだ。
ーーーー零さんが好きだから。


