【完】月明かりの下、君に溺れ恋に落ちた。









「...嬢ちゃん、兎恋を知らないってことは
零さんの正体も知らないって事だよな?」


「...?零さんの正体ってなんですかそれは...」



目を見開いては信じられないと言いたげな表情。



「まいったなー...」と頭をガシガシと掻いて、金髪さんの顔つきが一瞬にして変わった。



「零さんの事あんまり知らないのに零さんに近づくのはやめといた方がいいぜ?嬢ちゃん」



「...えっ?」



「やっぱBARには行くな。そして零さんにも会うな。
もし見つけたとしても絶対話しかけるな」



「...」



...話しかけるな?

急にそんな事言われても困るし意味が分からない。



零さんに会いたいだけなのに
なんでこの人にここまで言われなきゃいけないの?



さっきまで普通に零さんの事教えてくれたのに...




ギリッと拳を握っては、彼らの横を通って歩く。




「おい!!嬢ちゃんBARには行くなよ絶対!!」



「...」



「聞いてんのか!?」



後ろから聞こえてくる怒鳴り声が近づいてきて肩を掴まれて振り返る。





「なんなんですかっ...!」


「零さんには会うな!!」


「なんでですか!?」


「嬢ちゃんの話聞いてる限り、お前そこら辺にいる子供だろ!?
そんな"普通"の子供が零さんに関わろうとするんじゃねーよ!!」