【完】月明かりの下、君に溺れ恋に落ちた。








「...それと嬢ちゃん本当に兎恋じゃないんだよな...?」



さっきまで笑ってた金髪さんが、真剣な顔して言うから



「安心してください。私はなんの関係もないです」


と、こちらも真剣な顔で言った。



すると金髪さんの日に焼けた肌とは対照的に、ニカッと笑って見える歯は真っ白。



思わず吹き出しそうになった。




「あっあの!もう一つ聞いていいですか?」



「おう?なんだ」



「兎恋ってなんなんですか...?」




さっきから口から出される"兎恋"という言葉。




零さんの後を追いかけ回してるって言われて
思い当たらないと言えば嘘になる。




さっき私と直人が零さんと一緒にいた時
零さんに喧嘩を売ってきて倒された、ピンク色の髪の男とその付き人みたいな赤髪の男。





多分その人達が関係してると思う。