気持ち悪くて、密着してる体を突き放そうとするけど
男の力には敵わない。
そしてそのまま無理矢理歩かされ
やっぱり通行人は見て見ぬ振りで私を見捨てる。
プレゼントは決まらないし
変な男達には絡まれるし
もう最悪!!
と、自分の不幸を呪って、じわり目に涙を浮かべると。
ーーーーーーーーバキッ!!
隣で鈍い音が響く。
いつの間にか、男の体が私から離れて地面で横たわっていた。
仲間である、もう1人の男は
へっぴり腰で「ヒィィィイ!!」と情けない声を上げながら、仲間を見捨てていくし。
「まったく...ナンパの仕方はダセェし、情ねーし、救いようのない奴らだ...」
多分、助けてくれたであろう人の声が後ろから聞こえてきた。
「あっ、あのありがとうござ...って、えっ!?」
後ろを振り向くと、久しぶりのその姿に声が裏返る。