すると
店の中から店員さんらしき人が出てきて
私に「よかったら中へどうぞ?」と笑顔で言うから
「いや...あのすみません!」と戸惑って走って逃げてしまった。
うーん...
零さんってなにが欲しいんだろう?
そもそもあの人に物欲とかあるのかな?
考え事をしていたせいか、ドンッと誰かにぶつかったのに気づかない。
そんな私の肩を、誰かが軽く叩いた。
「...はい?」
後ろを振り向くと、ガラの悪い人が二人
「おいおいおい姉ちゃん!
痛いじゃねーか!」
「そーだぞお前!兄貴にぶつかっておいて謝りもしねーーで!!失礼な奴だな!」
「えっ...!あ...あのすみませっ...」
「謝ればいいと思ってんのか!?ああん?」
「慰謝料持ってこい!!」