【完】月明かりの下、君に溺れ恋に落ちた。






ニヤリと笑いながら、意地悪な事を言う零さんはとんだ確信犯だ。


そんな事言われたら...やるしかないじゃん...



「...零さんの馬鹿」


「なんとでも言え」



手に取るフォークが冷たくて、なんだか恥ずかしい。



本当に皆が見ている前で、零さんに『あーん』しなきゃいけないの...?


2人の時はちょっと恥ずかしいくらいだけど
人前でやるって相当勇気いるかも...これ




綺麗にフォークでチョコレートケーキを一口サイズに切っては、零さんの口元に運ぶ。




食べ方まで色気があるなんて...
この人本当に同じ人間じゃないのかもしれない。




「ぜっ...零さんもう...」


「まだ残ってる」


「後は自分で食べてください!!」


「駄目だ。
これは罰だろ?」



いや、なんの罰なの?と頭の中で冷静にツッコミ出来る自分がいるからすごい。



恥ずかしくて手から全身まで熱くなっていく中
ようやく零さんにケーキを食べさせ終えた。