ぜっ...零さん



あなたは本当にいい男だよ...。



「それにしても結構腫れたな、目」


「そうなんですよー!
文化祭当日なのに、最悪!!」


「まあ...目薬さして、出来るだけ触らなければ、朝のうちになんとか治るだろ」



引き出しから出され渡された目薬をテーブルに置く。


はぁ...休みたい


ものすごく休みたい


直人に会いたくない。



「...お前今あのチビ助の事考えてただろ?」


「だって...どんな顔して話せばいいか...」


「お前の事信用してるとは言ったが
あんま他の男の考えてるとムカついてくるからやめろ」


「えっ!?」



ご飯食べてる時に妬いてくる零さんに、思わず飲んでいる味噌汁を吹き出しそうになる。



なっ...なんて事を食事中に言ってくるんだ零さん!

食事中じゃなかったら、多分零さんに飛びついてたかもしれない。



顔を真っ赤に染めながら、「ごちそうさま」と手を合わせると、目薬をさして学校に行く準備をする。