でも
やっぱり人が傍にいてくれると、お母さんとお父さんの事思い出しちゃって
すっごく悲しくなっちゃう。
小さい頃の記憶ばっかり蘇っちゃうから...
あの時その時をもっと大切にしとけばよかったなって...
人間、大切なものを失って初めて気づくって本当なんだなって...。
「...泣いてんのかよ」
「...ずびばぜん」
「だから謝るなって」
「...はい...」
枕元が私の涙で濡れる。
すると、男の手が私の涙を触っては消すように拭いた。
「...なあ?」
「...なんですか?」
「寂しいならその寂しさ、今夜だけ埋めてやろうか?」
「...どういう意味ですか?」
電気の付いていないこの部屋で、暗闇に目が慣れると
彼が私に覆い被さる。


