【完】月明かりの下、君に溺れ恋に落ちた。






でも




やっぱり人が傍にいてくれると、お母さんとお父さんの事思い出しちゃって
すっごく悲しくなっちゃう。



小さい頃の記憶ばっかり蘇っちゃうから...



あの時その時をもっと大切にしとけばよかったなって...
人間、大切なものを失って初めて気づくって本当なんだなって...。




「...泣いてんのかよ」


「...ずびばぜん」


「だから謝るなって」


「...はい...」




枕元が私の涙で濡れる。



すると、男の手が私の涙を触っては消すように拭いた。




「...なあ?」


「...なんですか?」


「寂しいならその寂しさ、今夜だけ埋めてやろうか?」


「...どういう意味ですか?」



電気の付いていないこの部屋で、暗闇に目が慣れると
彼が私に覆い被さる。