「ほら薬飲めよ」
「うっ...」
零さんが食器を片付けるとついでに棚から薬を出してきた。
もうこの人は当然の様に家のどこになにがあるか把握済みらしい。
「...飲まなきゃ駄目ですか?」
「上目遣いしてもダメだ。飲めよ」
「...」
ちぇ...っと子供みたいに口を突き出し
嫌いな薬を口に放り込んで、勢いよく水で流した。
「...さっきみたいにワガママ言わないんだな。
てっきり、また嫌だって騒ぐかと思った」
「...あれは本当にすみません忘れてください」
「我慢するより全然いいが。
むしろお前はもっと欲しがった方がいいと思うぞ?」
「...」
あんな恥ずかしい事
意識がハッキリしてるのに出来るわけがない...
とは思ってたんだけど。
「じゃ...じゃあ今日の夜
抱きしめたまま寝てくれませんか?」
「...」
「いっ...嫌ならいいですが!」
「誰も嫌とは言ってないだろ」


