【完】月明かりの下、君に溺れ恋に落ちた。







閉じそうな目を拒みながら、男がこの部屋にずっと居てくれたらいいのに...と強く願ってしまう。



「悪いがソファとタオルケット借りるぞ?」


「...て?」


「...なんだ?」


「...一緒にここで寝ませんか?」




我ながら大胆な事を口にしてしまったと思う。



眠いからなのか...それとも寂しさからなのか
自分自身の感情が上手く操れない。



無言。
何も言わずに、私の方を見ようとしない男にまたしても気まずさを感じた。





「あ...の、すみません」



「...」



「ほんとにすみません、1人で寝ますね!」



バッ!と顔を横に向けて、壁の方を見る。



私は何を言っているんだろう...



別に私が勝手に助けただけであって
彼は私の事を知らないし、私も彼を知らないのに。




寂しさで頭がいっぱいで、無意識に発した言葉に、恥じらいを感じる。

ただ人がいるだけで安心してしまう、ただそれだけだと...大胆な自分を思いっきり否定したい。




したいけど、絶対変な女だと思われたから
これ以上、この人に悪い印象を与えないように私は眠るフリをした。