私は先生に挨拶をして職員室を出た。
廊下に出ると、弥生君が壁に寄り掛かっていた。
あ、もしかして…!
「待っててくれたの…?」
「……お前さ、」
「へ?」
「なんか用事があったんじゃねぇの?」
不意に真意を突かれて一瞬どきっと胸が高鳴る。
「え……?」
「なんでへらへら笑ってんの?そういうのイライラすんだよ。」
「なんでって……。」
「二度と俺の前でその笑顔見せんな。」
弥生君は呆気に取られている私にお構いなく、スタスタと歩いて行ってしまった。その姿はすぐに曲がり角に消えた。
弥生君に言われた事が頭の中で反響する。
私だって好きで笑ってるわけじゃないんだけどな。そう思い、胸が締め付けられて視界が滲む。


