あんな緒方科長を見たのは初めて。 あんな、怖い顔……。 私は訳がわからないまま、一人になった部屋から出ようとした。 その時、後ろからカタッという音が聞こえた。 私はビクッと力が入った体を静止した後、ゆっくりと視線を後ろに向けた。 嘘――。 そこには、緒方科長との関係を一番知られたくない彼が立っていた。 驚いた私は、息をすることすら忘れていた。