「じゃあ、1時にリハビリ室で待ってるからな」 「はい」 「あ‥‥それと、青木には気をつけろ」 「青木先生ですか?」 「あいつ、ストーカー並みにおまえのこと心配してるぞ。 今だって、あそこのナースステーションの柱に隠れてる」 俺は緒方科長に手伝ってもらい、車いすに移乗してそぉっと病室から顔を出した。 「あっ、ホントだ!!」 俺の声に気づいた青木先生は、驚いて柱に頭をぶつけた。 その時の顔が可笑しくて可笑しくて、気がつくと俺は笑ってた。 本当に、心の底から笑ってた。