俺、まだ泣けるんだ……。 あの日、涙が枯れるまで一人で泣いたのに、こんなに熱い涙が溢れてくる。 「緒方科長……。 俺……頑張ります。死ぬ気で頑張って、絶対理学療法士になります」 決意した。 俺は理学療法士になる。 障がい者の気持ちを誰よりも理解できる理学療法士になる。 「当たり前だろ。 もしかして、おまえ諦めてたの? 弱っち~な~」 緒方科長の乱暴な言葉が、胸に染みた。 そして、泣きながら笑った。