桜が去ったあと、 辺りは急に静かになって すごく泣きたくなった。 たった3日。 その3日は僕が生きてきた17年の中で 一番輝いていた。 好きだ。 桜を、愛していた。 初めてだった。 こんな感情。 涙が、頬を伝った。 涙を流したのは、いつ以来だろうか。 母さんがいなくなった時以来だろうか。 でも、こんな感情は知らない。 でも。 ただひとつ、確かな事は 僕は… 死にたくない。 1章 完結