愛を込めて極北

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 「では後片付け、よろしくお願いします!」


 パーティー終了後、来客が全て帰宅した頃合いを見計らって、事務所関係者で関連用品の後片付けを始めた。


 会場内のイスやテーブル、食べ物類はホール側が行なうけれど、会場に持ち込んだ備品は私たちが片付けて事務所へと持ち帰る。


 過去に発売された楠木の著書も、特設コーナーで販売していた。


 残った分は段ボールに詰めて、台車に乗せ地下駐車場に停めたワゴン車に運び込み、事務所へ戻す。


 その作業に従事していた時だった。


 「ご苦労様。カタログだけは段ボールに入れて、事務所に持って行ってもらうから、別にして」


 リブラン社も会場の隅に出店しており、新製品を展示していた。


 楠木自身が最新商品を身にまとい、表紙を飾っているカタログと、同じ構図のポスター。


 展示品やポスターはリブラン社の札幌店へと持ち帰る一方で、カタログは楠木の事務所に運び込むとかで別の段ボールに入れられ、同じ台車に置かれた。