愛を込めて極北

 「ははは……」


 私はつい、気の抜けた声で笑ってしまった。


 暁を愛してる。


 そこまではっきり宣言されてしまうと、私は立つ瀬がないしどうすることもできない。


 「何が可笑しいの」


 「いえ、別に……。すみません」


 「とにかく、私以上に暁を支えられる人は他にいるわけがない。あなたも私ほどに暁を愛していないのならば、静かに身を引いて」


 「……」


 メインスポンサーとして、楠木に莫大な活動資金を提供。


 婚約者として、楠木の活動の支えとなる。


 ……公私共に、楠木にとってはなくてはならない存在。


 加えて卓越した美貌。


 まさに高貴に咲き誇るカサブランカの如く。


 私が上回っている点など、一つも見当たらない……。