「ロゼリア王女も絶世の美女と称されているが、いやはや…、アデル王女殿下もこんな素晴らしいお方でしたとは…!」
「姫様はまだ15だそうで…。これからが楽しみですなぁ。」
悩んでいるドモラックの心配をよそに、国王に挨拶に来た貴族は皆口々にアデルのことを褒め称えた。
余所見をしていると、すぐにアデルの手を取りその手にキスをしそうな勢いである。
油断ならん、と目を光らせるドモラックであったが、苦々しげな顔をしながら挨拶回りを終えたウィル、ロゼリア、エルガーべ国王が向かって来るのが見え、やっとその緊張を解いたのだった。
「ハッハッ!ドモラック、なんだその顔は!」
「とても疲弊していらっしゃいますよ、モルゼ国王。」
「まだ正式なお披露目じゃないからってそんなに若い殿方を邪気になさらないで、お父様。」
彼らは三者三様にドモラックに説いた後、顔を見合わせて笑った。
