溺愛妖狐ひろいました



「・・・っ、て・・・」




起き上がろうとした先輩が苦痛に顔を歪める。
左手を庇うように右手を添えた。



「手、もしかして手、怪我したんじゃ・・・」

「・・・うっせ。別に、どうってこと」

「もし折れてたらどうするんですか!病院に行きましょう!部長に話してきます!」

「ちょ、おい!」



どうしよう、私のせいだ。
先輩が言うとおり、無理に自分でしようとしたから。

ユーレイが出そうって思って、急いで終わらせようとして頭が回らなかった。
その結果先輩にケガさせちゃうなんて。


部長に事情を話すと病院に行くことを許可してくれて、私が付き添うことになった。
付き添いは、私が行くと直談判したんだけど。
心配で仕事にならないだろうし。


自分の荷物を持って、先輩のデスクから先輩の荷物も持ち先輩を待たせている倉庫の前にいった。



「先輩、お待たせしました!」

「・・・バカ。別に病院なら俺一人で」

「そんなわけにいきません!私のせいなんですから!これで手首冷やしてください」



私が必死に訴えると、遊佐先輩は呆れたように溜息を吐いた。