「ただいま・・・」
家について声をかけながら中に入る。
いつもなら飛ぶ勢いで迎えてくれるミコトが今日は来ない。
「・・・おかえり」
少しすると遠慮がちにやってきた。
まだ気にしてるんだろうな。
朝、怖がっちゃったし。
あんなつもりなかったのに。
咄嗟でどうしようもなかった。
「お昼、お弁当ちゃんと食べた?」
「うん。・・・美味しかった」
「そっか。よかった」
ミコトは私の後ろをついて歩きながら、私の問いに答えていく。
どこかぎこちなく、どうにかしたいと思うけど、どうするのがいいのかわからない。
「夕ご飯、先に食べよっか。その後、話しよう」
「・・・うん」
ミコトは沈んだ様子で頷いた。
こんな顔が見たいわけじゃないのに。
「すぐ作るから待っててね」
ミコトも悩んでる。
不本意だったんだってわかる。
夢と現実がごっちゃになっちゃったって感じだった。
それに。
それだけのことが昔あったんだろうってなんとなく思った。
抱えているものが、きっと私が思っている以上に大きいものなのだ。


