溺愛妖狐ひろいました



「それが、この地に戻ったことによりあるべき場所に還ったという事だろう」



白銀がそう言いながら祠を温かいまなざしで見つめる。
そっか。
白銀にとっても、巴様は大切な存在なんだ。
今はもう他の神さまに仕える神使だとしても。




「もっとも、姿を現すことができないほど力は弱いようだが・・・」

「信仰がもっと増えれば力は増すの?」

「・・・そうだな」



でも確かに、今ここに神さまはいるんだ。
神様を必要としている人がいる。



「亜子・・・ありがとう。最初から、亜子の事はすぐに受け入れることができたのは、きっと巴がいてくれたからなんだね」

「そっか・・・」




嬉しいような。
複雑な気持ち。


だってそれって。
私への気持ちは、巴様への気持ちを勘違いしただけってこと。

尊が私にくれた好きという気持ちが全部・・・。




ならば、もう・・・。
これ以上、尊を縛ってはいけないよね。