「でも、皆神様の事忘れちゃったって・・・。でも、おばあちゃんは忘れてなかったよ。他にも、ここにお参りしてくれてる人だって・・・」
「巴は・・・、怖かったんだ。その人たちまで失って消えていくのが・・・。だから・・・おれに。でも、忘れないでいてくれたんだ。巴の不安は杞憂だったんだ」
尊はもう泣いていて。
どれ程神様のことを思っていたのかが分かる。
後悔していることも。
本当はもっとずっと一緒にいたかったことも。
だからこそ犯してしまった罪があること。
「その人たちの想いで、巴はまた生まれることができたんだね・・・」
「生まれる?」
「神は人の信仰によって生まれると言ったろ。さっきの光がそうだ。おそらく、遠い地から巴を想ってくれていたお前の祖母の想いが他の誰よりも強く、そして、祖母が一番願っていた孫のお前の幸せという願いのため、お前の中に生まれたのだ」
おばあちゃんの想いが神さまを・・・。
私の中に、神さまが?
だから、だから私には尊が見えた。
この神さまも、消えてしまってもなお、尊のことを思って――。


