ナビ通りに車を走らせていると、幼心になんとなく覚えている懐かしい景色が広がる。
おばあちゃんを連れ車を降りると、ゆっくりと村を歩く。
もう誰も住んではいない廃墟のような古びた家が並んでいる。
・・・尊のいたという村もこんな感じなんだろうか。
「こっちだよ、神様がおられるところは」
おばあちゃんが指す方へと進んでいくと、小さな祠があった。
それはそれはとても小さな、私が普段よく行くような人じゃみたいな大きな鳥居なんてものはなくて小さな石にしめ縄がされているものの前にお供え物が置いてある。
「他にも誰かが来ているの?」
「この村に住んでいた者がね・・・。でも、皆私と同じように年を取ってしまって。なかなか難しくなってきてねぇ」
「そっか・・・」
でも、忘れられたわけじゃない。
私には、見えないけれどきっと神様はここにいるよね。
私も、ずっと覚えていたい。
この神さまがいつまでもここにいられるように。
「私は少し、村を見て回ってくるよ」
「うん。私はもう少しここにいてもいい?」
「じゃあ、お母さんが一緒に見て回ってくるわ」
「ありがとう」


