溺愛妖狐ひろいました



でも、いつまで待っても尊は帰ってこなかった。



どうしたんだろう。
こんな事、一度もなかったのに。



胸騒ぎがする。
尊を探しに行きたいけれど、行きそうな場所なんて知らない。


それに、なにも言わないで出ていくなんてこと・・・。




「尊なら、ずっと側にいるぞ」





静かな部屋に突然響いた声。
聞き覚えのある声に顔をあげると白銀の姿だった。




「白銀!あなた、いったい今までどこにいたの?それに尊は――。え、側にいるって・・・どこに・・・」




私は部屋を見渡すけれど、尊なんていない。
白銀のいっている意味がよくわからない。



「お前の右隣、ずっとそこにいる」

「え・・・」




そう言われて見るけれど、そこに尊はいなくて。
でも、白銀の顔を見ても、冗談を言っているようには見えなくて。