今まで、一緒に仕事をしてきたはずなのに。
尊が人間じゃないってわかった途端に、こんな風に・・・。
「俺が言う事じゃないってわかってるよ。でもな、俺だって、お前の事が心配なんだ」
「心配なんてしてくれなくていいです。私は大丈夫ですから」
私が一番知っている。
先輩よりずっと。
確かに過去、尊は罪を犯した。
それでも、私の知っている尊は素直で純粋で、ちゃんと過去と向き合おうとしている温かい心を持った妖狐。
それが全てなの。
「心配位する!」
「なんでですか!」
「好きなんだ!」
叫ぶ先輩の言葉に、一瞬言葉を失う。
今、なんて・・・?
「お前の事、好きなんだ・・・。だから、ほっとけない」
真っ直ぐ、真剣な瞳で。
私は、息がつまりなにも言えなくなってしまう。
遊佐先輩が、私を・・・?
好き・・・?
そんな、まさか。
だって、いつだってケンカ腰で。
私が先輩に好きになってもらう要素なんて、どこにあるの。


