「はぁー、疲れた!」
「お疲れさま、秋穂」
お昼休み。
お弁当を持って休憩できる部屋に同期で親友でもある千葉秋穂(ちばあきほ)が机に突っ伏しながら唸り声をあげた。
「今度の企画、うちのガイド担当の子が他のガイドとブッキングしたからって、私にその話来るんだよ!?ありえなくない?」
「秋穂は、明るくて社交的だし話も上手いのみんな知ってるしできるって認められてるんだよ」
「それは確かに、嬉しいけど・・・。でも今までしたことないし。結構推し企画じゃん。なんか、プレッシャーで」
「まぁ、それでその企画が続くかどうか決まるんだもんね」
秋穂は、明るくて社交的で誰とでもすぐ打ち解けられる。
同じ同期だけど、秋穂は人前に出るような仕事もたくさん任されて、大変だと言いながらもとても楽しそうだ。
私にはないものをたくさん持ってる秋穂がすごく羨ましい。
「大手だったらこんな、あれこれさせられなくていいのかなぁ?」
「大手は大手でいろいろ大変そうだけど」
「まぁね」
「それに、一つ一つの仕事に丁寧にかかわれるのはいいと思うな」