溺愛妖狐ひろいました



「えっ!?あ、あんた!!」



そこにいたのは、あの白銀っていう妖狐。
姿は耳も尻尾も生えた和装の妖狐姿。
狐の耳と尻尾に和装って、すごく様になる・・・じゃなくて!
なんでここにいるわけ!?




「なんで、ここにいるの!?どうやって・・・!」

「俺は妖狐だ。実態をなくせば壁を通り抜けることなど容易い」

「そ、そんなカラクリなわけ・・・?」




信じられない。
そんなの、不法侵入し放題じゃないの。

まぁ、他の人には見えないんだから侵入されてもわからないのか。




「な、なにしに来たの!?尊は渡さないから!」

「ふん、すぐにすぐ連れ戻るつもりはない。どうなったか成り行きを見に来ただけだ」

「成り行き・・・?」




尊を護るように前に出て白金と対峙する。
警戒心丸出しの私と、平常心の通常運転らしい白銀の温度差。



「我を忘れ、暴走するかと思っていたが。持ち直したようだな」

「・・・亜子のおかげ。亜子がいたから。憎しみだけに心を支配されずに済んだ」

「その様だな」




私の後ろから、尊が白銀に応える。
なんとなく垣間見える二人の関係性。
いがみ合っているわけではない、絆みたいなのが見える。
同じ場所にいたと言っていたし、仲はいいのだろうか。