結局その日は白銀部長が何者なのかわからずじまいだった。
わけがわからず、不気味にすら感じる。



そして、今日も彼は昨日と同じように働いている。



「おはようございます」



尊の声。
尊が出勤してきたんだ。


そうだ。
尊は?
尊はどうなんだろう。

彼を、知っているだろうか。
みんなと同じように彼をずっと前から知っていると言うだろうか。




「おはよう、雨宮尊くん、だったかな」



白銀部長が、尊に気づき声をかける。
部長は尊をしっている。
私のことも知っていた。




尊の反応は・・・?




「滑稽だな。お前が人間の中に紛れて生きているなんてな」




尊はずっと黙ったままで、そんな尊に白銀部長は嘲笑うような声で言った。


どういう意味・・・?
この人、尊の正体を知ってる?



もしかして、妖狐の仲間!?