溺愛妖狐ひろいました



「あ、ミコト、見て。外・・・ほら、雪だよ」



朝食を済ませ洗濯を干そうと洗濯かごを持ってベランダに向かうと、外には白い雪がチラチラしていた。
2月ももう終わるというのに、急に気温が下がってまた冬に逆戻りみたい。
でも、チラチラって感じだし、すぐやみそうだな・・・。




「雪・・・」

「そう。雪、知らないかな?白くて冷たいの。あまりここじゃ積もらないんだけど、北の方に行くとね積もって一面真っ白な雪景色になるんだよ」





小学生の頃とか、雪が降っただけでなんだか特別な気がして嬉しかったなぁ。
私が住んでたところは雪が滅多に振らない地域だったから特に。

でも一度、おばあちゃんが住んでいたところに、一度だけ雪の季節に行ったことがあった。
一面真っ白で、田舎だったから誰にも踏み荒らされていないまっさらな雪景色。



そこに、自分の足跡をつけて行くのがとても楽しかったことを覚えてる。
そういえば、そこで同い年くらいの男の子に会って一緒に遊んだんだ。




笑顔の可愛い男の子だった気がするけど、ずいぶん昔の事であまり覚えていない。





「・・・ゆき・・・」




感慨深くチラチラ舞うユキを見ていたら、ミコトが囁くようにそう言った。