溺愛妖狐ひろいました



土曜日の夕方。
さっそく買い物を済ませ、準備を整えミコトとのクッキングを開始する。



「似合うよ、ミコト」

「へへっ、ほんと?」



紺色のエプロンをつけたミコトは笑ってくるっと回った。
尻尾は邪魔だからしまって、頭の獣耳だけがピクピク動いている。



「じゃあ、まずは・・・」



みじん切りとか・・・確実に無理だよね。
軽く私がやって、刻んでもらうくらいにしようかな。




「私が先にやってみるから、見ててね」

「うん!」



ミコトは目を輝かせながら私の手元をじっと見る。
なんだか恥ずかしいな。
こんな風に見られることってあんまりないし。



「じゃあ、こんな風に細かくしてくれる?」

「わかった!」

「包丁、切れるから気を付けてね」

「うん!」




とってもいい返事だ。
にっこり笑いながら私はチラチラと横目に見つつ他の用意に移る。

こんな風に一緒に料理するのも、なかなか楽しいかもしれない。
ミコトが言い出してくれなかったらしようと思わなかった。