溺愛妖狐ひろいました



「いやぁ、よくやってくれた。あのイベントは大成功だったよ」

「あ、あの、ありがとうございます」




部長に呼ばれ行ってみると、部長はとても上機嫌で嬉しそうにそう言った。
認めてもらえ、無事終えることができたようでホッとする。
本当に大変だったから。


今まで関わったことのないような、私にとってはとても大きな仕事だった。




「早速、集客も上昇してきていると報告があったし。遊佐雨宮コンビはなかなかいいかもしれないな、と上ではもっぱらの話題だ」

「えっ」

「また何かあれば組んでやってみるのもいいんじゃないか?」

「は、はぁ・・・」




いや、確かに私にとってはいい勉強になるし、遊佐先輩口が悪いだけで悪い人ではないってわかってはいるけど。
私なんかと組んで、嫌なのは遊佐先輩の方だ。
足手まといでしかないだろうし、今回の件だって先輩の力が大きい。

だからこそ、成功したんだと思ってるのに。
遊佐先輩のお手柄にあやかっているだけに思えて申し訳ない。




「しかし、忙しくなりそうだ。いいことだ」

「はい」



部長は上機嫌のまま鼻歌交じりに仕事に取り掛かっていた。
私は頭を軽く下げその場を立ち去る。