溺愛妖狐ひろいました



「昨日は、ご迷惑おかけしてすみませんでした」


会社に着いて早々遊佐先輩を探しお詫びをする。
送ってもらっておいて逃げることはできないよね。



「いや。いろいろ無理させて悪い。でも、おかげでいいものができたと思う。お疲れ」

「え、あ、ありがとうございます!」



思わぬ労いの言葉に慌てて頭を下げた。
認めてもらえたのかな、少しくらいは。
嬉しい。



「これからも、頑張ります!」



嬉しくてはしゃぐようにそう言った。




「・・・ああ。頑張れば」




遊佐先輩は呆れたように笑う。
笑うとこんな優しげな表情になるんだ。



「じゃあ、仕事に戻りますね」

「ああ」



私は上機嫌で遊佐先輩から離れた。
そういえば、ミコトのこと触れられなかった。

よかった。
親戚だって話してたしね。
別に私のことなんて特に気にすることでもないもんね。