目を覚ますと、見慣れた天井が見えた。
頭がぼんやりして身体が熱くだるい。


あれ・・・?
私、いつの間に帰ってきたんだっけ?

えっと、そう、イベントが無事に終わってホッとして、それから・・・。


あれ、その後の記憶がない。



ガタガタガッシャーン‼︎



リビングの方から大きな音が響き渡る。
なにごと!?



気怠い身体を起こし、リビングを覗く。
そこには、ミコトの姿が見えた。



「ミコト?」



そっと声をかけると、ピクッと身体を震わせ勢いよく振り返った。



「あ、亜子っ!!」



泣き出しそうな顔が私を見る。




「しんどいの治った?痛いとこない?」

「え、あ、まだぼんやりするかな・・・。あの、ミコトなにしてたの?」

「あ・・・。おれしんどい時亜子がしてくれたことしてあげたくて。でも、どうやったらいいかわからなかった」



シュン、と肩を落としそう言う。
私のために看病してくれようとしてたんだ。

その気持ちが嬉しかった。