溺愛妖狐ひろいました



「お疲れ様でした」



イベントは、無事に終わった。
私たちのブースは、とても盛況だった。

ブースを訪れてくれた人は、他のブースに及ばなかったけど、契約数はなんと大手旅行会社に次ぐ契約数だった。



「ああ。お疲れ」

「集客って、なかなか難しいですね。ツアーって楽な様で窮屈に感じる方もいるんだって改めて感じました」

「まぁ、そうだな。自分たちで好き勝手行く方が楽って人も多いだろうな」

「はい。でも、そういう人たちにも、楽しさを伝えていきたいです」




はじめてこういう大きな仕事を任されて、必死にもがいて頑張って。
今まで見えてなかったことがたくさん見えた気がする。

だからってすぐにバリバリ仕事ができるようになるわけじゃないけれど、仕事への姿勢は少し変えられるかもしれない。


そして、それはきっと、仕事にストイックな遊佐先輩のもとで働けたからだと、思う。



「足を引っ張ってばかりでごめんなさい。でも、遊佐先輩と一緒に働けて、一つのものを作り上げることができて、本当に勉強になりました。ありがとうございました」

「・・・ああ。いろいろきついこと言った。でも、最後まで投げ出さずよくついてきてくれたと思う」

「先輩・・・」