溺愛妖狐ひろいました



「あの、本当に大丈夫ですから」

「・・・ああ。悪い」



どぎまぎしながらそう言うと、先輩はハッとしたように触れていた手を放した。
先輩、そうとう気にしちゃってるんだろうな。

申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
先輩が、責任を感じる事じゃないのに。





「大丈夫そうなら俺は帰るけど、お前ここ泊まっていっていいぞ。あの店の近くのビジネスホテルだ。明日・・・つっても、もう今日か。俺が上司に話しておいてやるから半休とって昼からとかにして・・・」

「大丈夫です。イベントだって近いんです。これは私の不注意でもあるので、ちゃんと朝から行きます。それに、着替えたりもしたいので私も家に帰ります」

「・・・無理するなよ」

「いえ、大丈夫です」



時計を見ると1時過ぎ。
ミコトを家で待たせてる。

遅くなるって連絡はしたけどさすがにこんなに遅くなるなんて思ってなかった。




「そうか。じゃあ、家まで送る」

「いえ、大丈夫です」

「アホか。酒抜けきってねぇだろ」

「・・・すみません」