溺愛妖狐ひろいました



「ああ、遊佐くん。少し彼女が飲みすぎてしまったようでね。よかったら、私が呼んだ車で送っていこうと思うのだが」




大蔵さまが遊佐先輩に、話しかけている。
私は、喋ることができず、ジッと顔を俯かせたまま。
動くと、気持ち悪いのが増してしまいそうだった。



「・・・、いえ。心配には及びません。私の方で連れ帰りますので」

「遠慮しなくていいんだよ?」

「いえ。部下の不始末は上司の責任ですので」

「・・・そうか。責任感の強い君らしいね」




大蔵さんの手が私の背中からすっと離れた。
そのことにホッとする。




「雨宮が大変失礼いたしました。今日のところはこれでお開きとさせていただいてもよろしいでしょうか」

「ああ、いい話ができた。次を楽しみにしているよ」

「はい。ありがとうございました」



遊佐先輩と大蔵さまのやり取りをぐらぐらする頭で聞く。
お開きになるようだった。