溺愛妖狐ひろいました



接待は、とても和やかな雰囲気で過ぎて行った。
相手方の方たちもとても話がうまく、話はプライベートなものへと広がっていっていた。



「遊佐くんは、結婚はしないのかね」

「結婚するにも、相手が必要ですから」

「なんだ、いないのか?なんならいい子を紹介するが」

「ありがとうございます。ですが今は、仕事が恋人のようなものですから」

「ははは。本当に、君は仕事熱心な男だね。そういう所が好感が持てるんだが」



普通答えにくそうな質問にも、戸惑い一つ見せず上手にかわしていく。
きっと、私に振られないように遊佐先輩が必要以上に話をしてくれているんだろうな。

私はというと、フラれた言葉に対して一言二言戸惑いがちに応えるのが精いっぱい。
意気込みとは裏腹な状態に、私は落ち込む。




「少し、失礼します」




しばらく話していると、遊佐先輩がそう言い残し席を立った。
立ち上がる瞬間私の肩をポンとたたいて個室から出ていく。


残された私が、頑張らないと。