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家を出てから、1人で学校までの道のりを歩く。
まだ残っている雪がキラキラと輝いている。
木にはたくさん積もり、枝からははらはらと舞っている。
綺麗だなぁ。
意識を雪景色から学校へ続く道に戻すと、後ろからなんだか怪しげな気配がした。
チラッと後ろを覗いても……見えない。
そう、それが “ あの人 ” だったんだ。
「咲希、おはよ」
「あっ、尚。おはよう!」
こんがりと焼けた黒い肌。
スラッと伸びた身長。
周りから視線を集めるようなスタイル。
フワッと香る柔軟剤の匂い。
そして、誰が見てもかっこいいって言うような整った顔立ち。
黒縁の眼鏡が頭の良さを引き立てる。
笑顔が人気の彼は、私のクラスメート。



